【連載 Episode6】産綱(うみつな)
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【連載 Episode6】産綱(うみつな)
江戸時代までは梁(はり)に渡された縄や綱にぶら下がってお産をする事が一般的だったようです。
この呼び名として、漢字は産、縄、綱を当てる事が多く、産の文字の代わりに出産や分娩を当てる表記もあるようです。読み方は「うみつな」であったり「うぶなわ」「さんじょう」などと呼んだ事が記されていますが、恐らく呼び名についてはもっともっと色々なものがあったんだろうと推察されます。このブログでは「うみつな」と呼ぶことにします。
そんな「うみつな」ですが、垂直方向にぶら下がるお産がいかに生理的であるか、ガスケアプローチを学んで再確認出来たことの一つです。
「うみつな」にぶらさがることで、脊椎が最大限に伸ばされ、横隔膜とともに子宮を含めた臓器全体が挙上し骨盤底の負荷が取れます。その状態で怒責反射が起こると、子宮は母体の比較的上方に保持された状態で胎児が押し出されるという非常に生理的で骨盤底筋にストレスが少ないお産になります。経験則から引き継がれて来た分娩スタイルですが、恐らく分娩台の普及とともに廃れていったんだろうと思います。
何かにもたれかかってのスクワットも良い方法だと思いますが、ガスケの視点からはぶら下がりとは大きく異なります。詳しくはまた学んでいただければと思います。

写真はウチのお産で使っていた「うみつな」です。写真ではそのまま引っ掛けてあるだけですが、使用の際は好きな長さに結んでループにして使います。実際の様子は次回のブログで少し触れます。構造的に、上層階のコンクリートの土台にアンカーを打ち込んであり、150から200kgの体重に耐えらることができます。参考までに記しますと、当時、一箇所10万か15万円くらいで設置出来たはずなのでさほど高価ではなく、ウチのお産には無くてはならないもののひとつでした。これに寄りかかった姿勢で産む人もありますが、停滞している第1期や産婦さんがリラックスしたい時などにも大活躍でした。そもそも背中を伸ばすって気持ちいいですよね。
注意点をひとつ。
大変理にかなったものですが、強い娩出力が得られるので娩出反射が見られるタイミングを見計らって、お産をコントロールする注意が必要です。産婦さんが上手にいきみをコントロール出来、スタッフとのコミュニケーションが良ければもちろんそのままでいいですし、いきみが強く入りそうであれば産婦さんに横になってもらうよう誘導してあげるなど、この辺は介助者の力量が問われるところかと思います。
(続く)

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